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海のそば、たくさんの可能性を秘めた学校【岩手県立種市高等学校】

種市高等学校

 はじめまして!岩手県立種市高等学校(以下、種市高校)です。
種市高校は、岩手県の北東部にある洋野町(ひろのちょう)にある高校です。
校是「自愛」「自立」「自彊」のもと、生徒一人ひとりを大切にし、社会に貢献できる人材を育てる学校を目指しています。

種市高校の歩み

 種市高校は、1948年に岩手県立久慈農林高等学校定時制種市分校として普通科1学級で創立されました。
1952年には潜水科が設置され、1965年には普通科が全日制となり、1970年に普通科3学級、別科潜水工業科1学級の「岩手県立種市高等学校」として独立しました。1972年には水中土木科が新設され、1987年には新校舎が作られました。
 これまでの卒業生は、普通科約5,000名、潜水科・潜水工業科・水中土木科・海洋開発科合計約1,700名を数え、全国各地で活躍しています。

潜水士を育てる学校

 洋野町種市は「南部もぐり」の発祥の地として知られています。南部もぐりとは、種市が生んだ港湾土木や橋りょう建設、海底調査などの海洋工事に携わる潜水士の総称のことです。町が誇る伝統技術である南部もぐりは海の環境保全にも繋がっており、町の伝統産業となっています。2013年にNHKで放送された連続テレビ小説「あまちゃん」にも登場しており、特徴的なヘルメットや装具に見覚えがある人も多いかもしれません。

 種市高校には、全国唯一の「海洋開発科」があります。海洋開発に必要な各種観測機器の取り扱いや測定法についての基本的な知識と技術を習得することができたり、海洋工事全般に携わる高度な技術者を養成するための資格や免許も取得できます。
 戦後、国の発展のための海洋開発が重要視され、従来の徒弟制度ではなく学校での科学的教育により潜水士を育てようという風潮が高まりました。種市で活動していた潜水士たちが「南部潜水協会」をつくり、学校に潜水科をつくることを県や町に頼んだことで、海洋開発科のもととなった潜水科が誕生しました。
当時も潜水科は日本唯一の学科だったため、教科書などはありませんでした。潜水士たちの経験や、戦前に海軍が使用していた本を参考に、生徒たちに潜水技術を教えていました。
 現在では、実習用プールや実習船「種市丸」を活用し、海洋潜水実習も行なっています。ヘルメット式潜水だけでなく、スキューバ式をはじめとする各種の潜水方式を駆使し、サルベージ、海洋調査研究、水産業など各分野において種市高校の卒業生が国内外で活躍しています。本州四国連絡橋やレインボーブリッジなどの工事、羽田空港の拡張工事等の大きなプロジェクトに携わることもあります。
 3年生の課題研究の授業では、溶接技術の応用・学びの集大成として作品を製作し、近隣施設(小中学校等)への寄贈を行い、生徒たちの「学び」を「自信」に繋げています。

 さらに、高大連携事業として青森県八戸市にある八戸工業大学と連携し、大学の先生方から講義・指導をしていただくこともあります。大学での学びを知ったり、土木や建築、防災を専門的に考える良い機会となっています。

地域に踏み出す

 種市高校普通科では、2019年から地域と連携した探究の授業を行っています。県の「いわて高校魅力化・ふるさと創生推進事業(探究共創事業)」において、種市高校では地域(洋野町)に貢献できる人材の育成を目指すとともに、諸課題を解決する能力を育てたいと考えています。

「地域の魅力について知り、わかりやすく発表できるようになる」
「地域の課題を知り、解決するための方策を考えられるようになる」
地域探究や課題研究を通して自己理解を深めるとともに、社会に目を向け、地域との結びつきを探究することにより、自分自身のありかたや生きかたに対して主体的に活動することを目標に、普通科2年生の総合的な探究の時間の授業で「地域探究学習」に取り組んでいます。

 種市高校普通科の総合探究の授業では、魅力化協働パートナーとして3名のコーディネーター(地域パートナー)が授業の設計や運営に携わっています。地域パートナーが高校生と地域プレイヤーを繋げることで、高校生が実際の地域の課題と向き合う機会もありました。
 授業では、地域で活動する大人や大学生との対話、町の防災アドバイザーの講演、他地域の高校生との交流を通して学びを深め、最後は町内の中学生に向けた発表を行いました。

また、この総合探究がきっかけとなり町民を巻き込んだ動きも誕生しました。

「地元の海岸にゴミが多い」という課題観から、海洋プラスチック問題や持続可能な海洋資源について探究する生徒の提案で始まったビーチクリーン(海岸清掃)。
月に1回、洋野町のいろいろな海岸のゴミ拾いを行っています。最初は種市高校の生徒が中心でしたが、回を重ねるごとにこの活動を知った地域の方も参加してくれるようになりました。

たくさんの可能性を秘めた学校

 種市高校では普通科・海洋開発科ともに、地域との繋がりを大切にしながらさまざまな取り組みを行っています。今後は、このnoteやSNSでも種市高校の活動や魅力を発信していきます。たくさんの可能性を秘めた種市高校をよろしくお願いします!

(2022/4/20 執筆:千葉桃子【魅力化協働サポーター】)

岩手県立種市高等学校
岩手県九戸郡洋野町種市38-94-110
TEL 0194-65-2145(事務室)
        0194-65-2147(職員室)
ホームページ:http://www2.iwate-ed.jp/tan-h/index.html 



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種市高等学校
岩手県立種市(たねいち)高等学校は、岩手県最北端に位置する普通科・海洋開発科の2科併設の県立高校です。普通科ではきめ細やかな少人数指導、海洋開発科では「南部もぐり」をはじめ、全国に通用する潜水士を育成し、部活動ではレスリング部が全国大会へ多数出場しています。