種市高校では、授業力の向上を目指して「互見授業」を行っています。これは、教員自身の専門教科に関わらず「授業とは」という大局的な視点で互いに授業を参観し、授業改善に生かそうとするもの。高校時代に苦手としていた教科・科目の授業を参観して「そうだったのか！」と目から鱗うろこが落ちたり、自分の指導法よりも優れた授業からヒントを得たりと、教員にとって貴重な取り組みです。

　海洋開発科１年生の「測量」の授業を覗のぞいてみました。

　「測量」と言えば、基準点の真上に測量機器を「しっかりと」据すえ付け、ここから目標点を視し準じゅんして角度、距離、高低差などを標ひょう定ていするものというイメージがあります。しかし現代では、ドローンと一体化した測量機器自体が空中を「ふわふわと」漂いながら目標点を標定する技術が実用化されており、測量の正確さを確保した上で時間や人件費を削減することができるとのこと。しかも、危険なために人が立ち入ることができない現場でも、ドローン測量であっという間に正確な測量ができてしまうとのこと。そして、これらの測量の基準には、なんと地上や人工衛星などから発射される専用の電波が使われているのだそうです！
　かつては「キツイ」「キタナイ」「キケン」の頭文字をとって３Ｋとまで言われた土木が、ＩＣＴによって「かっこいい」「きれい」「かしこい」の３Ｋに。

　土木におけるＩＣＴの活用は測量だけに留とどまらず、施せ工こう現場でも生かされているとのこと。地じ均ならしや法面のりめん（＝斜面）などを作る際に大雑おおざっ把ぱな作業しかできないだろうと思われる重じゅう機きが、ＩＣＴを活用した制せい御ぎょによって熟じゅく練れんのオペレーターも真っ青になるような正確な施工をやり遂とげるのだとか。
　今日の互見授業は、正まさに「目から鱗うろこが落ちる」ものでした。

　授業が早めに終わったので、御ご褒ほう美びに室内用ドローンを飛ばしてみました。

　最初は「いい感じ」に飛んでいましたが、最後はコントロールを失って墜落してしまいました。そう簡単には習得できないようですが、これから実習を積み重ねて、卒業までにドローン測量ができるスキルを身に付けます！